アメリカに来る前の経歴
日本IBMで5年半リースファイナンスの営業
顧客が購入するIT機器の支払いやリース契約の営業活動をしていた
工場系や流通系の顧客を担当
その後、ミシガン大学のMBAに留学
アメリカに来る以前の海外経験
小学生の頃に5年間、アメリカ在住。カリフォルニアとシアトルを経験
大学の学部時代、半年間アイルランドに留学
アメリカに来る前、英語はどれぐらい出来たのか
日常会話は帰国子女なので問題なし。英検やTOEICでも結果は出ていた
一方、ビジネス英語は全然だと感じていた。英語で働いた経験がなかった為、プロフェッショナルとしての言い回しが出なかった。社会人としての一般常識、言い回しが欠けていた
英語でのプロフェッショナルな環境には、MBAを通じて慣れていった。未だに仕事で苦戦することもあるが、渡米前に比べたら英語力は伸びている
今現在はどんな仕事をしているか
自動車エンジンの会社でCorporate Strategyの職種として、1年7ヶ月程度働いている。社内コンサルの様な仕事と言える。ディーゼルエンジンからバッテリーへと動力源が変わる中で、どの様な分野に注力するか等を検討。その他、サプライチェーン関連ではニッチな部品の調達をどうするかや、コストの分析をした
チームの9割ぐらいがMBA卒。国がバラバラで9割がInternationalという、極めて多様性がある環境。15−20人在籍しているが、インドや中国、日本人等バックグラウンドは様々で、MBAの延長という感覚
社内のキャリアとしては、2−3年Corporate Sterategyで働いた後、Product Managerになったり事業部の戦略担当、Corporate Development等に異動するパターンが多い。最終的に、事業部のGeneral Managerや、戦略部門のDirectorになるのが目標という人が多い
自分自身は、まずは戦略という領域で専門性を磨いた上で、将来的にはGeneral Managerを目指したい。そこに至る過程で戦略だけではなく、事業開発とか、顧客に近い仕事も経験したい
今後どの様なキャリアにしたいと思っているのか
日本に家族を残し、ビザの苦労をし、MBAの学費返済もまだ残っている。アメリカでしか得られない経験、バリューは何かと常に考えている
ゆくゆくはアメリカで起業して、自分の会社を経営したい
なんでアメリカに来ようと思ったのか
幼い頃に住んでいて、自由な雰囲気を気に入っていた。親のお陰で良い経験が出来て幸せだった。高校生の時から、もう一度アメリカに戻りたいと考えていた
社会人として外資系企業で働く中で本社から来る役員と接する機会もあり、日本とは全く異なるカルチャーを目にして、アメリカに行きたいとの思いが再び芽生えた
幼少期の経験以外にアメリカに決めた背景として、ビジネスを学ぶならアメリカが進んでいると考えた。また、Tech企業の成長を見聞きする中で、チャンスが大きいと思った
アメリカにはどんなビザで来たのか
F1ビザ(学生ビザ)で渡米。STEM OPTで卒業後3年働くことができ、その期間会社のスポンサーで、毎年1回、H1Bビザの抽選に参加している
未だにビザに当選していないため、来年のH1Bビザの抽選がラストチャンスとなる
ビザで苦労することはあったか
1年半以上働いているのに、ビザ上は学生ビザであり、卒業後のトレーニングとして雇われるという身分に違和感はある
来年のH1Bビザの抽選に外れると、最悪国外に出ないと行けない為、ストレスになっている
F1ビザのままでは、妻が働くことが出来ず、Single Incomeになるのもデメリット
日本と比較して、仕事についてどの様に感じているか
英語で会議を引っ張っていったり、プロジェクトで新しい意見を提示すること等に苦労している
ディスカッションが多い仕事の為、バリューを出すことに難しさはある。反対意見が合った時に、ロジカルにスピード感を持って、相手を説得するのは難易度が高い。こういったスキルをマスターするまでに、数年は掛かりそうな感覚がある
ネイティブと感じる他の違いとしては、割り切り力。エンジニアと対話している時に、どの様に情報を取捨選択するかの線引き等、差を感じる
今の仕事から、コミュニケーションの能力だけでも勝ち取りたいと思っている
アメリカで働く中で、どんな苦労を経験したか
保険の仕組みがわからなかったり、クレジットスコアが最初は低い等、日本だと国や会社が面倒見てくれることが、自主性が求められる為四苦八苦した
「次何をしたい」という主張を皆持っていて、カルチャーの違いを感じた。自分自身は控えめ、Shyな性格なので、カルチャーの違いに難しさを感じることもある
今後もアメリカに残るつもりか
家族の意向も聞きつつになるが、今後もアメリカに残りたい
努力して実力をつければ、それに見合う対価があるのがアメリカの魅力。スピード感があり、評価が公平。アメリカに残る大きな理由はキャリア面
MBA時代にアメリカ国内に友達が出来たことも大きい
日本の企業文化自体は対応は出来るが、無理をしていた部分もあったと思う
アメリカで働く上で、考え方が変わったことがもしあれば
遠慮しないことの重要性を学んだ。自分がやりたいことを上手く伝えていくのがアメリカ人。日本にいたときは、自己主張していくのが卑しいと思っていたが、アメリカ人は上手く伝えるし、受け手側も主張してくることを期待している
その他何か一言あれば
アメリカに移る過程で苦労することは沢山あるので、自分が何のためにアメリカ行きたいのかを、経験者の話も聞きながら、整理しておくことが大事
トップ画像はPIXLRにて"Strategy MBA"で生成
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