アメリカに来る前の経歴について、教えて下さい
商社に4年3ヶ月勤務。その内、本社で1年4ヶ月勤務し、2年10ヶ月程度は国内関係会社に出向
LNGの仕事をしていた。事業管理や、営業を経験
アメリカに来る前の海外経験はどのぐらいか
学生時代にバックパッカーをした他、海外出張にちらほら行っていた程度
アメリカに来る前、英語はどれぐらい出来たのか
MBA受験は地獄の日々。TOEFL80点程度からスタートし、受験には2年を要した
TOEFL/IELTSでは、特にSpeakingに苦労
今現在はどんな仕事をしているか
ヒューストンにある、欧州系エネルギー企業の米国法人で新エネルギーの事業開発を担当。グリーン水素の顧客の開拓や、新規プロジェクト組成を行う
ヒューストンはエネルギーのメッカなので、基本的にヒューストン内で仕事は完結する
会社の事業撤退に伴い整理解雇→部署異動となり、新しい事業領域に移る予定
なんでアメリカに来ようと思ったのか
商社時代に海外のオイルメジャーと接点があり、多くの経営幹部が修士以上を卒業しているのを見て、自分も修士をとりたいと考えた。特別なバックグラウンドがなくても入れると思ったのがMBA
行き先はロンドンかアメリカで迷ったが、イギリスの大学院を出た上司から、「MBAならアメリカが良い」とプッシュされ、アメリカのMBAに決定
アメリカにはどんなビザで来たのか
現在はF1 OPT。H1Bの抽選に外れたので、STEM OPTを申請中。GCのLotteryにも応募はしている。子供に将来の選択肢を提供する観点で、GCを取得できると良いと思っている
ビザで苦労することはあったか
F1だと配偶者が働けない
H1Bに切り替わっても配偶者は働けない
日本と比較して、仕事についてどの様に感じているか
欧州系企業の米国法人なので、欧州的な思想が根本にありつつ、アメリカ的な部分もある。会社内で期待される立ち振舞いは日系企業に近い部分も多く、レイヤーが多く、社内調整が多い
言語が分かる日系企業の方が働きやすいが、仕事をやっていれば何も言われない、今の会社の雰囲気はやりやすい
整理解雇を経験。自分の生存権を握っている人にアピールすることの重要性を実感した。整理解雇となった際にいた5人のチームメンバーの内、3人は人事権を持つ人の差配で部署内異動していた(1名は自主退職)
自分のみ部門外に異動する必要が発生したことから、欧州からのExpatに生存戦略を詳しく聞いたところ、人事権を持っている人間に働きかける重要性を説かれた。その後、キーパーソンと話をして、新しい移動先を確保した
日系企業の様に従業員を大切にする会社の為、突然有無を言わずクビにされる訳では無いが、定期的なローテは存在しない。自分の人事を自分で考える必要がある
アメリカで働く中で、どんな苦労を経験したか
エネルギー業界は狭い世界。インナーサークルに入るのに一苦労があった
上司のやり方に合わせることを、日本にいた時以上に意識していた。新卒時代を思い出して、上のやり方に忠実に従う様にした
未だに英語は、テクニカルな言葉を話されると厳しい。アイスブレイクとかで、話がわからないことはある
今後どの様なキャリアにしたいと思っているのか
H1BのLottery次第。H1Bがとれたら、5~6年ぐらいはアメリカにいたいが、切り替えができなくても残り2年で出国となっても問題ない。異動するなら欧州とシンガポールを軸に考えたい
色んな国を経験することをキャリアで重視。現状は欧州内で色々な国を回りたい
子供が大学に入るぐらいまでは、日本に戻ることは考えてはいない。日本に帰るとするならば、商社業界でグローバルな仕事をしたい
出世には必ずしも重きをおいていない。やりたいこと重視。グローバルとトレーディングを軸にキャリアを追求したい
今後もアメリカに残るつもりか
短期的にはアメリカでキャリアを積みたい。アメリカでの職務経験があれば、世界中どこでも働けると考えている。今の業界はMBA Gradが多い業界ではなく、Pay scaleも然程高くはない。辛くてもアメリカに残りたい、とは考えていない
長期的にはアメリカではなく、欧州に行きたい。MBAを取得したNYと比べてヒューストンでは人種の多様性が少なく、自分がマイノリティであることを強く感じる。より多様性がある中で子育てをしたいと思っている
生活面での楽しみが自分にとっては少なく、またアメリカ至上主義が色濃いと感じることもあり、長期的に住みたいとは思わない
欧州には文化面・歴史面で魅力を感じており、街の雰囲気や歴史的建造物、博物館や美術館、オペラやオーケストラ等へのアクセスが良く、住んでみたい
異動先の拠点がロンドンとシンガポールとなるので、機会があればロンドンに異動したい
アメリカで働く上で、考え方が変わったことがもしあれば
自分のキャリアをどうやって動かしていくか、常に考えるようになった。近くで働いている人が欧州からのExpatで、会社内での立ち回りのモデルケースになっている
日系企業にいた時の様に、異動先が言い渡されることはない為、いつまでに何を成し遂げたいのか、そのための経験をどう積むか等、主体的に考えることを意識している
その他何か一言あれば
英語が出来なくても、這いつくばってでも進めばなんとかなる
トップ画像はAdobe Fireflyにて"MBA Energy Europe Landscape"で生成
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